電気伝導率(EC)

電気伝導率(Electrical Conductivity, EC)は、水中に含まれる溶解性物質の濃度を示す重要な指標です。

ECは、物質が電流をどれだけ通しやすいかを示す物理的な量です。

電気伝導率の基本的な定義

電気伝導率は、物質が電流をどれだけ通しやすいかを示す物理的な量です。具体的には、電気伝導率は水中に溶解しているイオンの総濃度を反映する指標として使われます。水中のイオンは電荷を持ち、電場の影響を受けて移動するため、水の電気伝導率を増加させます。

電気伝導率は次の式で定義されます:
σ = 1 / ρ
ここで、σ(シグマ)は電気伝導率、ρ(ロー)は抵抗率を表します。抵抗率は物質の電気抵抗の逆数であり、単位はオームメートル(Ω·m)です。電気伝導率の単位はシーメンス毎メートル(S/m)です。

また、電気伝導率は物質内の電場 E に対する電流密度 J の比としても定義されます:
σ = J / E
ここで、J は電流密度(アンペア毎平方メートル、A/m²)、E は電場(ボルト毎メートル、V/m)です。この関係式から、電場が一定のとき、電流密度が高いほど電気伝導率が高いことがわかります。

電気伝導率の重要性

電気伝導率は、水の純度や汚染度を評価するために重要なパラメータです。高い電気伝導率は、水中に多くのイオンが存在することを示し、これらのイオンが電気を通しやすくします。ECを通じて水質を迅速かつ正確に評価し、適切な処理方法を選定することができます。例えば、飲料水の安全性を確保するために、浄水場では定期的にECを測定し、基準値を超えた場合には追加の浄化プロセスを導入します。また、工業用水の品質管理においても、ECは不可欠なパラメータであり、プロセスの最適化とコスト削減に寄与します。

電気伝導率に影響を与える要因

    イオン濃度:
  • 水中の溶解性イオンの種類と濃度が直接電気伝導率に影響します。特定のイオン種が高濃度で存在する場合、それに応じた処理が必要です。例えば、ナトリウムイオン(Na⁺)や塩化物イオン(Cl⁻)などの一般的なイオンは、ECに大きな影響を与えます。
  • 温度:
  • 温度が上がると水分子の運動が活発になり、電気伝導率が増加します。温度補正を行うことで、正確なECの評価が可能です。多くの電気伝導率計には、自動温度補正機能が搭載されており、現場での測定が容易になっています。
  • 汚染物質:
  • 有機物や微生物の存在も電気伝導率に影響しますが、主にイオン濃度の影響が大きいです。これらの物質の除去もEC管理において考慮すべき点です。例えば、有機物の分解により生成されるイオンもECに寄与するため、生物学的処理プロセスのモニタリングにおいてもECは有用です。

電気伝導率の測定方法

電気伝導率を正確に測定することは、水質管理において非常に重要です。測定の正確性は、水処理プロセスの信頼性に直結します。

    電気伝導率計:
  • 専用の電気伝導率計を使用して水中の電気伝導率を測定します。校正された機器を使用することで、信頼性の高いデータを取得できます。定期的な校正とメンテナンスにより、測定精度を維持します。電気伝導率計は、ポータブルタイプと固定設置タイプがあり、用途に応じて使い分けられます。
  • オンラインモニタリング:
  • リアルタイムで電気伝導率を監視するためのオンラインモニタリングシステムが導入されています。これにより、迅速な対応とプロセスの最適化が可能になります。オンラインモニタリングシステムは、連続的なデータ提供とアラート機能により、異常検知と即時対応をサポートします。