ファウリング

ファウリングとは、熱交換器や膜分離装置、配管などに堆積物が付着することで、システムの性能が低下する現象を指します。

この現象は、熱効率や透過流量の低下、運用コストの増加など多くの問題を引き起こします。

ファウリングの原因

ファウリング(fouling)は、配管や装置内に固形物、微生物、スケール(スケーリング)などの堆積物が付着することで発生する現象です。以下は、代表的なファウリングの原因です:

    スケーリング
  • 水中のミネラル分(カルシウム、マグネシウムなど)が析出し、固体となって表面に付着する現象です。
  • バイオファウリング
  • 細菌や藻類などの微生物が増殖し、バイオフィルムを形成して装置の表面に付着することです。
  • パーティクルファウリング
  • 水中に存在する砂や土などの固形粒子が装置表面に堆積し、性能を低下させる現象です。
  • 化学反応によるファウリング
  • 化学物質が装置内部で反応し、不溶性の堆積物が形成されることがあります。

ファウリングの影響

ファウリングが発生すると、装置の性能が次のように悪化します:

    熱効率の低下
  • 熱交換器では、堆積物が熱の伝達を妨げるため、熱効率が低下します。これにより、エネルギー消費量が増加します。
  • 透過流量の減少
  • 膜分離装置では、ファウリングによって膜の透過流量が低下し、処理能力が減少します。
  • 運用コストの増加
  • ファウリングが進行すると、頻繁な清掃や薬品洗浄が必要になり、運用コストが増加します。また、装置の寿命が短くなる可能性もあります。

ファウリングの対策

ファウリングを防ぐためには、以下のような対策が取られます:

    定期的な洗浄
  • 物理的な洗浄や化学薬品を使用して、堆積物を除去することが有効です。定期的にメンテナンスを行うことで、ファウリングの進行を抑制します。
  • 前処理の導入
  • 原水中の粒子や微生物をあらかじめ除去することで、ファウリングの発生を減少させることができます。フィルターの設置などが有効です。
  • 抗ファウリング剤の使用
  • 化学薬品(例えば抗スケーリング剤や殺菌剤)を用いることで、堆積物の形成や微生物の増殖を防止します。

ファウリングの種類ごとの対策

ファウリングの種類に応じて、適切な対策を取ることが重要です:

    スケーリング対策
  • pH調整や抗スケーリング剤の使用により、ミネラルの析出を防止します。
  • バイオファウリング対策
  • 殺菌剤の投入や紫外線による殺菌処理を行い、微生物の増殖を抑えます。
  • パーティクルファウリング対策
  • フィルターやサイクロンセパレーターを使用して、固形粒子を除去します。